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支局長評論 : 「心」伴う写真 [Club SEI (山口)]

吉田先生より・・・

「山口展、新聞、TVなどメディア各社の取材がありましたが、その中でこんな記事をメンバーが送ってくれました。メッセージ、言葉での表現も我が倶楽部の特色ですが、その文面が目に止まったようです。」

管理人より・・・先生を通じて、掲載許可を頂きました上で転載させていただいております。



支局長評論 : 「心」伴う写真 / 山口


「写真」から「写心」へ、そして「射心」を。

そんなメッセージに見入った。
「どんな現場に遭遇するか分からない」と、私も仕事柄、常にカメラを持ち歩くからだ。

山口市出身の写真家、吉田正さん(60)=兵庫県芦屋市=が主宰する写真倶楽部(クラブ)「Club SEI」のメンバーやクリエーターによる写真展でのことだ。

テーマは、それぞれの心で捉えた風景という。

なるほど、動植物のアップ、砂浜や雨の水面、1年を経て対比させた人物など題材や表現方法は多様だ。
カラーがあればモノクロも。
世の出来事を伝える報道写真とは、また違う魅力がある。

出展者のメッセージにも、心引かれるものが多数あった。

冒頭の全文は「ありのままを写す『写真』を、自己流に心を写す『写心』に変えて、観(み)ていただく方々に感動が伝わるような『射心』を撮り続けたい」

これを書いたのは、山口市の大林晃平さん(68)。
若い頃から山登りが好きで九州の久重、由布岳などにも出かけていた。

「山で見る花は格別で、愛着がわきます。それを残そうと写真を始めました」。

よりよい表現方法を求めて4年前、吉田さんが山口市で開く教室に入ったという。

「写真は、変化のある毎日を過ごしたいという願いをかなえ、出かける力も与えてくれます」。

出かけないと被写体には巡り会えない。
見つけたものも雨や風、時間帯により表情が異なるという。
思ったような構図を求め、3年がかりで撮影することも。

ジャンルは異なっても撮影の苦労、喜びは一緒である。
1枚の写真が時に100行の記事に勝るほど、写真の持つ力は強い。

紙面に載るものも、「射心」を伴うよう更に心がけなくては。

大林さんのメッセージをかみしめながら、会場の「C・S赤れんが」(山口市)を後にした。


毎日新聞 2013年09月23日 地方版



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